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2015年2月19日木曜日

バイナリーオプション取引の種類

1.イスラエル型
イスラエルのバイナリーオプション取引システム開発業者数社がグローバル展開し、世界で最もポピュラーなのが『イスラエル型』のバイナリーオプション取引(ハイ・ロー)です。
日本における規制が適用されない海外においては、規制が施行された現在においても世界各国で取引は継続されています。
  
[基本ルール]
取引開始時点でのレート(=ターゲットレート=権利行使価格)が、取引終了時間(=判定時間=権利行使時間)でのレートと比較して高い(ハイ)か「安い(ロー)」かを予測する取引です。
予測通りの値動きとなった場合、あらかじめ設定されたリターン率に応じた利益を得ることができます。
予測に反した場合は、取引金額が最大損失となります。

リターン率80(倍率1.8)、取引金額10,000円で取引を開始した場合、予測通りとなれば8,000円の利益(残高18,000)となりますが、予測通りにならなければ取引金額10,000円の損失(残高0)となります。

[
取引終了時間]
取引終了時間は2種類あります。一般的に「ハイ・ロー」と呼ばれる取引は、取引終了時間が例えば1400分や2215分というように、あらかじめ決まっています。
そして、その終了時間2~3分前まで取引することができます。
もうひとつは、一般的に「短期取引(Short Term)」と呼ばれ、取引開始からの時間で区切られています。例えば1分(2分・5分)であれば、取引開始から1分(2分・5分)後に終了します。最近は30秒という、さらなる短期取引も開始されています。

2.日本型
『日本型』と言っても、GMOクリック証券(商品名:外為オプション)だけの取引ルールですが、日本の金融機関が取り扱うバイナリーオプション取引の半分以上(ほとんど?)のシェアを占めたと言われていますので、あえて『日本型』としています。
本取引は規制後により全面禁止となったため、現在は取引することはできません。

[基本ルール]
基本的な取引ルールは先発の『イスラエル型』と似ていますが、細かい点においては大きく異なります。

[ターゲットレート]
設定された取引開始時間のレートがターゲットレートとなります。
よって、設定された取引開始時間後の取引であれば、注文前にターゲットレートがあらかじめ決まっています。

[リターン率]
『イスラエル型』のリターン率が通常7080%台前後であるのに対して、『日本型』は100(倍率2.0)と高倍率だったため、人気を集めました。
しかし、下記[レンジ外]があるため、必ずしも投資家有利とは言えず、逆に業者有利ということで、規制により禁止されました。

[レンジ外]
『日本型』は「レンジ外」と呼ばれる、予測が当たっても投資家の利益とならない価格帯が設定されていました。これは、ルーレットに例えれば「0」に該当し、業者の総取りとなります。
『イスラエル型』は、ターゲットレートと判定レートが同値であった場合、取引金額が戻ってくる場合もありますので、取引を続けるとその差は歴然となります。
よって、これも業者有利ということで、規制により禁止されました。

上か下かの確率が50/50%とするならば、取引量が増えれば増えるほど、大数の法則で投資家と業者の損益関係は50/50%に近づき、業者の収益はなくなってしまいます(投資家の損失/利益=業者の利益/損失の場合)
よって、『イスラエル型』はリターン率を100%ではなく80%前後に設定することで20%を収益源に、『日本型』は「レンジ外」を設定することで投資家が損失となる確率を上げ、それを収益源にしていました。

[完売]
『日本型』は、ターゲットレートが取引前に決まっていることにより、利益となる確率が高まると取引が片方に集中するため、「完売」という措置を取っていました。
通常のFX取引の場合、「ドル買いに完売はない」という理由から、これもまた規制により禁止されました。

3.英国型=規制版
『英国型』は、日本の規制に一番適合している…というよりも、日本の規制は、この英国型を基に決められたと言えます。よって、規制に基づき、『英国型=規制版』として解説します。

【規制1】
「取引期間」「取引終了時間の間隔」には、十分な時間(2時間以上)を設定する
取引時間は2時間以上、取引終了時間の間隔は2時間以上空けなければならないと規制されたため、1分・2分・5分といった短期取引は禁止されることとなりました。「取引終了時間の間隔は2時間以上」ということは、5分ずつずらしてたくさん取引を行うことを禁止しているため、1日最大でも12回しか取引を設定することはできません。
※実際には1日12回取引を行っている業者はありません。
ただし、投資家の取引が1日最大12回に規制されているわけではありません。取引時間内であれば、「取引限度額」を超えない限り、投資家は何回でも売り買いすることができます。FX取引同様、数秒単位で売り買いを繰り返すこともできます。

【規制2】
取引開始前に、「ターゲットレート(=権利行使価格)」が固定されている
この規制は、取引開始時()に確定したレートを「ターゲットレート」とする取引は認めないということです。
つまり、取引前に予め「ターゲットレート」が決まっていなければなりません。

例えば取引開始時間の値段が100.00とすると、ターゲットレートは上に100.20100.40100.60…、下に99.8099.6099.40…と設定されます。
このように、ターゲットレートが上下複数ラダー(はしご)状に設定されていることから、「ラダー・オプション」とも呼ばれています。
そして、取引終了時間のレートが、ターゲットレートに対して、「上か下か」を予測します。
売買は業者により下記の二通りに分かれ、「()買いのみ型」が主流となっています。

()買いのみ型…ひとつのターゲットレートに対して、「(ハイ)か「(ロー)」かを予測して取引します。
ターゲットレートより「」と予測する場合は「ハイ」をオプション価格で買い、「」と予測する場合は「ロー」をオプション価格で買います。
そして、売りは途中清算(転売)のみとなります。

                     
                                                    ()買いのみ型                  買いのみ型.png                                              

                                                     ()買い・売り型買い・売り型.png
                                
()買い・売り型…以上」と「以下」という、2種類のターゲットレートが設定されます。
以上」のターゲットレートであれば、「以上になる」と予測する場合はオプション価格で買い、「以上にならない」と予測する場合は、オプション価格で売ります。
以下」のターゲットレートであれば、「以下になる」と予測する場合はオプション価格で買い、「以下にならない」と予測する場合は、オプション価格で売ります。
そして、「になる」と予測して買った場合、「売り(転売)で途中清算できます。
にならない」と予測して売った場合、「買い(買戻)」で途中清算できます。



【規制3】
「買値」と「売値」を同時に提示し、取引を行うことができる

【規制4】
取引期間中、「ペイアウト額」を固定し、オプション価値の変動は「取引価格」の変動とする
『規制前(イスラエル型と日本型)』は、取引する金額を投資家が決めることができました。
そして、取引後に表示される、途中清算価格によって、途中清算することができました。
ハイ・ローであれば、確率は常に50%程度で、ペイアウトは2倍程度(手数料相当額を排除)のみとなります。

『規制後(英国型)』は、提示されているオプション価格の「売値」と「買値」で取引します。
そして、予測通りとなった際のペイアウト(支払額が固定されています。
「ターゲットレート」が固定され、レートが変動するため、「上か下か」の確率に応じてオプション価格が変動します。
その確率が「オプション価格」の源となり、確率に応じてリターン率が変動します。

オプション価格が0~100(/ポイント)の間で動く商品設定だとします。
以上になる」確率が50(1)だとすると、オプション価格は50になり、予測通りになると100で清算され、ならなければ0で清算されます。
つまり、予測通りになると、ハイ・ロー(50/50)と同じく2倍になるということです。
1…ターゲットレートとレートが同値に近い状態

以上になる」確率が10(2)と低い確率だとすると、オプション価格は10になり、予測通りになると100で清算され、ならなければ0で清算されます。
つまり、予測通りになると10倍になるということです。
ただし、確率通りだとすると、10回に1回しか予想通りに利益にはなりません。
2…ターゲットレートよりレートが安い方向で離れている状態

逆に「以上になる」確率が90(1)と高い確率だとすると、オプション価格は90になり、予測通りになると100で清算され、ならなければ0で清算されます。
つまり、予測通りになっても1.11倍にしかなりません。
しかし、確率通りだとすると、10回に9回は予想通りに利益となります。
※3…すでにターゲットレートよりレートが高い状態

実際には、0~100()の値動きとするとわかりづらいため、業者によって、オプション価格の変動を0~1,000円または、0~10,000円として、500円で買って予想通りなら1,000円になる、5,000円で買って予想通りなら、10,000円になるというように、わかりやすくなっています。

また、注文受付時間内であれば、何度でも取引できますので、確率10%程度の低いときに1,000円で買って、確率が20%程度に上がってきた2,000円で転売すれば2倍の利益を得ることもできます。


反対に、確率90%程度の高いときに9,000円で買ったとしても、確率が80%程度に下がった時点で8,000円で転売すれば、全額9,000円損することなく、1,000円の損失で喰い止めることができます。

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